2012年01月28日

新春山会告知

京都市埋蔵文化財調査センター編『京都市遺跡地図』の階北高地(大文字山・如意ヶ嶽・安祥寺山等)部分

新春企画
幻の巨刹「如意寺」を探る


来る2月5日日曜日に京都市左京区にて今年初の「山会」(仮名)を行います。内容は、左京区から滋賀県大津市に跨る「如意ヶ嶽(大文字山後方の山)」に、かつて存在した幻の山岳寺院「如意寺」の探索行です。よって、山には登るのですが、内容的には文化・歴史探訪企画に近いものとなります。

想像力で伽藍見る

如意寺は、平安時代初めの9世紀に創建されたと伝えられ、史料上では10世紀半ばにその存在が確認される古代寺院です。隣接する園城寺(三井寺。大津市)の別院として大伽藍を擁して隆盛を誇りましたが、中世以降の戦乱等により廃滅し、やがてその寺地は悉く山林に帰してしまいました。

以降、長く所在地さえ判らない状態となっていましたが、近年遺構が再発見され、再びその威容が再現されつつあります。とはいえ、目に付くような建屋や彫像の類が存在する訳ではありません。堂宇等があったとされる地面状況や僅かな残存物等を元に、絵図等の史・資料を使って古(いにしえ)のその姿に迫ります。

山野の中に幻の伽藍を見る――。

新春第1弾。今回は、そんな、想像力を鍛えるような企画にしたいと思います。興味ある方は奮って参加下さい。

詳細

開催日:   2012年2月5日(日曜日)
時間:    10:00〜16:00頃(打上げ不参加の場合)
集合場所: 京都市左京区鹿ケ谷(詳細別途連絡)
集合時間: 10:00
費用目安: 往復交通費プラス打上げ費(非高級店)

行程:    鹿ケ谷〜(徒歩0.5時間)〜楼門の滝〜(徒歩0.5時間)〜宝厳院跡〜(徒歩0.5時間)〜大慈院・西方院跡〜(徒歩0.5時間)〜深禅院・赤龍社跡(現雨神社)〜(徒歩0.5時間)〜如意寺本堂跡〜(徒歩0.5時間)〜昼食場〜(徒歩0.5時間)〜灰山庭園遺跡〜(徒歩1時間)〜正宝院推定地〜(徒歩1時間)〜大文字山山頂・如意ヶ岳城〜(徒歩1時間)〜鹿ケ谷

備考

・荒天中止。
・距離は10キロ程の行程となります。
・各遺構探索では、道の無い場所の通過や、藪漕ぎの可能性があります。
・昼食は途中の空地等で採る予定です。
・各自のペースを尊重し、早い人が遅い人を先で待つ行路スタイルとなります。
・現地か、京都市内他所にて打上げ夕食会を予定しています。

参加条件等

どなたの参加も可能です。ただし、長時間の徒歩行であること、外の気候条件にさらされること考慮下さい。この山会は参加費等を徴収する集いではありません。少しでも多くの人に、身近な地域の、知られざる良さや奥深さといったものに触れてもらいたいとの志のもとに企画されています。よって何の補償もない自己責任参加となることをご承知下さい。なお、参加希望の場合は事前にメール等でのご連絡をお願い致します。

持ち物その他

・飲料(必要分。温かいお茶等推奨。自販機や店は無し)
・昼食
・帽子
・手袋(急斜や藪対策のため必ず用意)
・歩き易い靴&厚手の靴下
・雨具
・防寒着
・敷物(昼食時の冷気や湿気防止用。古新聞・ビニールシート等)

その他、着替えやタオル、菓子等は適宜考慮願います。靴は歩き易いものがよいと思います。荷物は極力軽くした方が楽です。


以上、何かご不明あれば、連絡願います。


上掲画像: 京都市埋蔵文化財調査センター編『京都市遺跡地図』の階北高地(大文字山・如意ヶ嶽・安祥寺山等)部分。画像では判り難いが、遺跡の場所を指す赤い印の内、赤線が囲む425系統全てが如意寺関連の遺構となっている。その範囲は、鹿ケ谷山麓から如意ヶ岳山頂までと、実に広大であるが、調査担当氏の話では、実際の境内地としてはこれに収まらず、大津側への更なる広がりを想定しているという。
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サイト開設のお知らせ

祝!みんちりサイト開設

この度、このURLに民俗地理倶楽部専用サイトを開設しましたので報告します。

以前から必要を感じて準備をしていた割には遅きに過ぎた観がありますが、宜しくお願いします。

連絡告知等は、これまでと同じく当方のサイト等にも掲載するので、それらとの並存となりますが、ここでは広く参加者やその他興味ある人にサイトを開放して、情報や発見成果、感慨等を共有したいと思っています。

それでは、何卒宜しくお願いします。
簡易ながら、サイト開設のお知らせ、並びにご挨拶まで……。


京都民俗地理倶楽部
主宰 藤氏 晴嵐
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